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フランスの祝日・連休・行事…インバウンド受けするおもてなしとは?

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2023.10.04

フランスの祝日・連休・行事…インバウンド受けするおもてなしとは?

日本でも有数の魅力的な観光地である北海道。

中でもニセコ・富良野エリアでは、北海道の自然を活かした美しい名所の数々が、国内外の観光客を魅了し続けています。

特にフランスは、欧州からの来道観光客数において第2位を記録する国であり、ニセコ・富良野エリアにとっての一大顧客と言えます。*

この記事を通して、インバウンドの傾向やフランス人が喜ぶおもてなしを学びましょう!

*参照:北海道観光入込客数調査報告書令和元年度(2019年度)

そもそもフランスってどんな国?

国内の文化は国民の消費行動と密接にかかわっているため、文化理解はビジネスチャンスをつかむ重要なステップの一つです。

ここでは、フランス人のニーズを知るためにも、彼らのライフスタイルにかかわる宗教と、休暇の取り方についてご説明します。

国民の多くがカトリック教徒

5世紀末の洗礼以来、フランスではカトリックが宗教の基本として位置づけられています。

2020年にフランスで行われた調査によると、調査対象となったフランス人の約47%がカトリック教徒でした。1

このカトリック教徒の多さは、フランス国内の祝日、行事、生活に多くの影響を与えています。

例えば、フランスに年間11日ある祝日のうち、4日間がカトリックに関係する祝日になっています。2

また、その他宗派問わず、キリスト教関連の行事が多いことも特徴です。

バカンスの時期とその過ごし方

フランス国内では、年間を通して5週間の有給休暇を取ることが義務付けられています。3

さらに、社会人だけでなく、学生にも年に5回、2週間程度の長期休みが与えられます。4

多くのフランス人はこれらの休暇を利用して旅行に行くため、その時期の把握が需要の予測に役立つでしょう。

訪日フランス人全体の傾向5

フランス人による訪日の全体的な傾向として、4月に最多、次いで7月と10月に訪日客が多くなります(コロナ渦以前のデータを参照)。

これには、フランス国内の学校における長期休みや、法令で定められた有休休暇取得によるバカンスの時期が影響しています。

反対に、ビジネスや学校が通常通り動く6月、および9月の訪日客は少なくなります。

さらに、12月から2月にも訪日フランス人の減少がみられます。

これは、キリスト教を信仰する多くの国民が、クリスマスをはじめとする各行事を家族とともに過ごすからです。6

訪日フランス人をターゲットとした事業を打ち出すのであれば、以上の時期を考慮に入れるとよいでしょう。

Data list | Japan Tourism Statisticsより引用

2023年度 フランスの祝日一覧、国民は何をする?

フランスの祝日は年間11日間あります。

中でも代表的かつ訪日フランス人の行動に影響を与える祝日に焦点を当ててご紹介します!

どのような意味を持った祝日があるのか、その祝日をフランス人がどのように楽しむのか、早速見てみましょう!7

2023/7/14(金): フランス革命記念日

1789年のバスティーユ監獄奪取から始まる絶対王政の終焉と、共和制の幕開けを記念する祝日。

フランスでも最も有名な祝日の一つであり、今年は金土日にわたる3連休となります。

国内では毎年、大規模なパレードがシャンゼリゼ大通りにて行われます。

パトルイユ・ド・フランス(フランス空軍のアクロバットチーム)が空に描くフランス国旗もこの時期の風物詩。

夜になればエッフェル塔にプロジェクションマッピングが施され、美しい花火とともににぎやかな雰囲気を楽しむことができます。

この時期にも、バカンスで日本に訪れているフランス人が比較的多くなります。

フランス国旗やエッフェル塔にちなんだ装飾やサービスを提供すれば、遠く離れた異国の地でも自国の文化に触れられたと、満足してくれること間違いなしです!

2023/8/15(火): 聖母マリア昇天祭

聖母マリアを祝福するための、フランスにおける4つのカトリックの祝日のうちの一つです。

この祝日の前後を休日にすることで生まれる連休を使い、家族や友人と過ごすフランス人も多いようです。

国内の多くの村では、この連休を使って村祭りを開催することも多くあります。

特にカトリック教徒は、フランス国内の様々な場所に集まって礼拝を行います。

有名なものでは、パリのセーヌ川上流に集まって開催される聖母行列や、ル・ピュイ=アン=ヴレーで行われるマリア祭などがあります。

2023/11/1(水):諸聖人の日

すべての聖人や殉教者を思い起こす、カトリック教徒の祝日です。

フランスの学校では10月の終わり頃より、この休みに併せて2週間程度の休みが与えられます。8

お墓参りに行く人もいれば、休みでにぎわう町に出る人もいます。

2023/12/25(月): クリスマス

多くの国で祝われるキリスト教の祝日、クリスマス。

もちろん、国民の多くがキリスト教徒であるフランスでも、この日は大事な祝日です。

クリスマスの祝い方は、世代を超えた一族で、前日のディナーからともに過ごすことが基本になっています。

そのため、この時期におけるインバウンドの需要を見込むのは若干難しくなることが予想されます。9

2024/1/1(月): 元日

6世紀から7世紀ごろには、3月1日に元旦を祝うことが多かったフランス。

今では家族や友人と食卓を囲み、年を越すことが一般的です。

ちなみにフランスにおける新年の挨拶「ボナネ!」は、1月の第3週まで交わされるそうです。

2024/4/1(月): 復活祭翌日の月曜日

キリストが復活した日の翌日は祝日となります。

この日には、子供たちが隠された卵型のチョコレートを探しますが、日本では「イースター」の名前で有名ですね。

毎年日付が変わるこちらの祝日ですが、来年は4月1日、土、日、月の3連休となっています。

2024/5/1(水): 労働者の日〈メーデー〉

1947年より、この日はフランスで有給休日となっています。

1日8時間労働を求めたアメリカにおけるデモが起源となり、フランスにもこの文化が波及しました。

フランスでは、メーデーの日にスズランの花を1本贈る風習があり、この日に関しては普段のスズラン販売に必要な申請や課税が免除されることになっています。

日本のおもてなしの場でも、スズランの花を1本飾ってみるのもいいかもしれません。

2024/5/9(木): キリスト昇天祭

こちらもキリスト教関連の祝日です。

この木曜日の祝日を利用し、金曜日を休みにすることで、4連休を楽しむフランス人も多いようです。

春季の最初の大型連休というだけあって、消費活動の活発化も見込まれます。

また、学校の長期休みもこの時期に被ります。10

2024/5/20(月): 聖霊降臨祭の翌月曜日

キリスト復活後50日経過した記念日(昇天祭から10日後)のさらに翌日も、フランスでは祝日として扱われます。

土、日、月の三連休となります。11

フランス人への「おもてなし」で、ニセコ・富良野を盛り上げましょう!

今回の記事はいかがでしたか?

ニセコ・富良野にやってくるフランスからの多くの観光客。

特に、フランスでの休暇が重なる4月、7月、10月には、その時期にあった事業打ち出しが大きな効果を発揮するでしょう。

さらには、今回紹介した諸行事を念頭に置いたおもてなしを提供することが、顧客の満足度向上に繋がることも期待されます。

他文化をよく知り尊重したうえで、日本らしいホスピタリティを発揮して、ニセコ・富良野エリアの観光産業をもっと盛り上げていきましょう!

  1. 海外の宗教事情に関する調査報告書 ↩︎
  2. 聖母被昇天祭 ↩︎
  3. フランスの労務知識 第7回 有給休暇 ↩︎
  4. Calendrier scolaire | Ministère de l’Education nationale et de la Jeunesse ↩︎
  5. 日本の観光統計データ ↩︎
  6. データでわかる訪日フランス人観光客 ↩︎
  7. フランスの祝祭日 – La France au Japon ↩︎
  8. Calendrier scolaire | Ministère de l’Education nationale et de la Jeunesse ↩︎
  9. データでわかる訪日フランス人観光客 ↩︎
  10. Calendrier scolaire | Ministère de l’Education nationale et de la Jeunesse ↩︎
  11. 聖霊降臨祭(せいれいこうりんさい)とは? 意味や使い方 – コトバンク ↩︎

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