不動産投資の種類10選!メリット・デメリットや選び方を徹底解説
2025.09.20

不動産投資と一口にいっても、その種類はさまざまです。マンションや戸建住宅、民泊、トランクルームに至るまで、投資スタイルやリスク許容度によって選ぶべき不動産は変わってきます。
物件の種類によって収益性や管理の手間、必要な資金なども異なります。不動産投資に興味はあるけれど、どの種類を選べばいいか迷っている方もいるのではないでしょうか。
不動産投資で失敗しないためには、物件ごとの特徴やリスクを事前に把握しておきましょう。
この記事では、不動産投資の種類ごとの特徴やメリット・デメリットを解説するとともに、目的に応じた選び方を紹介します。不動産投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
不動産投資の概要
不動産投資とは、土地や建物など不動産を購入・保有し、運用することで収益を得る投資手法です。家賃収入や売却益といったリターンが期待でき、長期的な資産形成や節税対策としても活用されています。
実物資産を保有できる安心感から、株式や投資信託とは異なる魅力があります。目的や資金に応じて、さまざまな投資スタイルが選べる点も特徴です。
不動産投資によって得られる2つの収益
不動産投資は、大きく分けて2つの収益が見込めます。それが「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」です。
インカムゲインとは、物件を貸すことで得られる家賃収入のことです。入居者がいれば、安定的に収益を得られます。
一方、キャピタルゲインは、購入した不動産を将来高く売却したときに得られる売却益のことです。
将来的に価値が上がると予想されるエリアや物件を見極めることで、大きな利益が見込める可能性があります。景気や地域の開発状況など、市場環境に応じて価格が変動するため、タイミングを見極める力も重要です。
不動産投資の代表的な種類10選とメリット・デメリット
ここでは、不動産投資の代表的な種類を10つピックアップし、特徴やメリット・デメリットを紹介します。
1.マンション・アパート一棟投資のメリット・デメリット
マンション・アパート一棟は、マンションやアパートを一棟まるごと購入して、複数の部屋から家賃収入を得る方法です。空室が出ても他の部屋の賃料でカバーできるため、安定した収益が見込めます。
土地と建物の両方を所有するため資産価値が高く、相続対策としても有効です。一方で、初期投資額が大きく、建物全体の管理や中古の場合はメンテナンスにも手間がかかる点には注意が必要です。
なお、マンション・アパート一棟を丸ごと不動産投資に活用する投資方法には、「サブリース」という手法もありますが、不動産の所有者(オーナー)が不利な立場に陥る可能性の高い投資手法であるため、注意が必要です。
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2.戸建住宅投資のメリット・デメリット
戸建住宅は、一戸建ての物件を購入して貸し出す投資方法です。ファミリー層に人気があり、長く住んでもらえることが多いため、安定した家賃収入が見込めます。
ただし、一つの物件に一世帯しか入居できないため、空室が出ると収益がゼロになってしまうリスクがあります。
立地や需要をしっかり見極めることが大切です。中古物件なら比較的少額で始められますが、リフォーム費用も考慮に入れる必要があるでしょう。
3.区分マンション投資のメリット・デメリット
区分マンションは、マンションの一室を購入し、賃貸運用する投資方法です。ワンルームマンション経営と呼ばれることもあります。
数百万円から始められるため、初期投資が少なく、初心者にも取り組みやすいのが特徴です。管理組合が建物全体の管理を行うため、オーナー自身の手間が少なく済みます。
ただし、管理費や修繕積立金などの維持コストがかかり、収益性は一棟投資よりやや劣る傾向にあります。
4.民泊・シェアハウス投資のメリット・デメリット
民泊・シェアハウスは、短期利用や複数人での共同生活を前提とした賃貸スタイルです。特に観光地や学生が多いエリアでは高稼働率が期待でき、高い収益性を目指せます。ニセコや富良野のような観光エリアでは、インバウンド需要も狙えます。
ただし、民泊は住宅宿泊事業法(民泊新法)により年間営業日数が180日以内に制限されるなど、法規制に注意が必要です。また、近隣住民とのトラブルリスクや、清掃・管理などの運営コストも考慮すべきでしょう。
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5.ビル一棟投資のメリット・デメリット
ビル一棟投資は、オフィスビルやテナントビルを一棟購入し、企業や店舗に貸し出す投資方法です。法人契約が主体となるため、長期の賃貸借契約が結びやすく、安定した収益を得られる可能性が高いです。
一方で、初期投資額が大きく、数億円規模の資金が必要になります。また、テナントが退去した場合の空室リスクや、経済情勢の変化による賃料下落リスクもあります。
立地条件や周辺環境の調査が重要で、不動産市場の動向を読む力や資金力のある中級〜上級者向けの投資方法といえるでしょう。
6.ホテル・旅館投資のメリット・デメリット
ホテルや旅館への投資は、宿泊施設を所有・運営して収益を得る方法です。観光地や都市部では高い稼働率と客単価が期待でき、適切な運営ができれば、他の不動産投資より高い利回りも可能です。
自ら運営するスタイルと、専門業者に委託するスタイルがあり、自身の経験や関わり方に応じて選べます。ニセコや富良野のような人気リゾートエリアでは、海外からの旅行客向け需要も注目されています。
ただし、季節変動や景気、そして社会情勢の影響を受けやすい点に注意が必要です。コロナ禍では大きな打撃を受けた業界でもあります。資金力があり、観光業界に精通している方や、運営会社との良好な関係を築ける方に向いています。
◆ニセコのホテル紹介記事◆
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7.工場・倉庫投資のメリット・デメリット
工場や倉庫は、産業用施設を所有して企業に貸し出す方法です。居住用不動産と比べて法人との長期契約が一般的なため、安定した収益が見込めます。
また、住居用物件と比べて内装設備が少なく、テナントの入れ替わりも少ないため、メンテナンスコストが低く抑えられます。
ただし、エリアやテナント業種によってニーズが偏るため、交通アクセスや周辺産業の状況など、エリア特性を見極める目が必要です。また、テナント企業の業種によって設備や法的規制が異なるため、対象業種の調査も重要になります。
8.トランクルーム投資のメリット・デメリット
トランクルーム投資は、荷物保管用のスペースを小区画に区切って貸し出す方法です。近年の都市部での住宅のスリム化に伴い、需要は増加傾向にあります。
無人で運営できるケースが多く、管理が比較的楽なうえ、小さな土地でも始めやすいのが特徴です。
一方、立地条件によって需要に差があり、周辺人口や利用者層のリサーチが重要です。駅前や住宅密集地など、アクセスの良さが重要になります。また、競合も多いため、セキュリティや利便性など差別化ポイントを持たせることも肝要です。
9.駐車場投資のメリット・デメリット
駐車場投資は、土地を駐車場として活用して収益を得る方法です。建物を建築する必要がないため、初期投資が少なく、更地や空き地の活用策として人気があります。
建物のように老朽化の心配が少なく、メンテナンスコストも低いため、長期的に安定した収益が見込めます。
一方で他の不動産投資と比べると収益性はそれほど高くないため、立地条件や競合の状況をしっかり調査したうえで投資することが大切です。土地を所有しているが建物を建てるほどの資金がない方や、将来的な土地活用を検討中の方に向いています。
10.REITのメリット・デメリット
REITは、投資家から集めた資金で不動産を購入・運用し、その利益を投資家に分配する金融商品です。実際に不動産を所有せずに投資できます。
1口数万円程度から購入できるため少額投資ができ、プロの運用会社が物件を選定・管理するため、不動産の専門知識がなくても参加できます。複数の不動産に分散投資できるためリスクも抑えやすく、上場REITなら売買も容易です。
一方で、株式市場の影響を受けて価格が変動するリスクがあり、自分で物件を選ぶ裁量はありません。
◆REITとは◆
J-REIT(リート)を学ぼう(一般社団法人 投資信託協会)
https://www.toushin.or.jp/reit/
不動産投資の種類の選び方
不動産投資を成功させるためには、目的や状況にあった種類を選ぶことが重要です。安易に人の勧めに乗らず各種の特徴を理解した上で判断しましょう。
不動産投資の目的を明確にする
不動産投資をする目的を明確にしましょう。目的がはっきりしていれば、選ぶべき不動産投資の種類が絞れてきます。不動産投資の目的としては、以下が挙げられます。
・資産を増やしたい:資産価値の上昇やキャピタルゲインを狙って投資する
・所得税・住民税を節税したい:減価償却を活用して課税所得を抑える
・相続税を節税をしたい:現金より評価額の低い不動産を活用して相続税を抑える
・副収入を得たい:老後などに備え、会社給与とは別の安定収入を得る
不動産に投資する目的は、人それぞれです。たとえば、安定した収入を求めるなら賃貸需要の高いエリアの区分マンション、資産形成が目的なら将来的な価値上昇が見込める立地の物件、というように選択肢は変わります。
自分の目的にあわせて物件を探しましょう。
利回りやリターンの大きさで選ぶ
投資対象を比較する際は、利回りや期待できるリターンを基準に選ぶのも一つの方法です。
ただし、表面利回りが高すぎる物件には注意が必要です。空室率が50%を超えることや、立地に課題があるケースもあるため、相場と比較しながら慎重に判断しましょう。
また、表面利回りだけでなく、空室率や修繕コスト、管理費などを含めた実質利回りにも目を向け、長期的な収支バランスを見極めることが大切です。
自分の資産や手元資金で判断する
不動産投資では、自分の資産や手元資金で判断するのも重要なポイントです。生活資金や万が一に備えるお金は使わず、あくまで余裕のある「余剰資金」で始めることが基本です。
毎日の生活が厳しくなるような無理のある投資は、思わぬ出費や空室リスクが発生したときに対応できなくなります。長続きせず失敗の原因になりやすいため避けましょう。
そのため、自分の資産状況を冷静に見極めたうえで、無理のない範囲で投資を始めましょう。自己資金に余裕がない場合は、小規模な区分マンションや戸建て投資から始めて、段階的に資産を広げていくのもひとつの方法です。
リスクを理解したうえで選ぶ
どんなに条件がよく見える物件でも、ノーリスクの投資は存在しません。不動産投資には、空室や家賃下落、自然災害、金利上昇など、さまざまなリスクが伴います。
物件の種類によってリスクの種類や影響度も異なるため、リターンだけでなくリスク面もしっかり比較しましょう。リスクを把握した上で、自分の資金力や目的に照らして本当に投資しても問題ないかを慎重に判断することが大切です。
リスクを知って、入念に備えることで、想定外の事態にも冷静に対応できます。
市場の動きを見て決める
エリアの将来性や市況の流れも、不動産選びに欠かせない視点です。今後人口が増える見込みのある地域や、再開発が進んでいるエリアでは、物件の資産価値や賃料が上昇する可能性があります。
一方で、人口減少や需要低下が見込まれる地域では、長期的な運用が難しくなることも。短期的な収益だけでなく、市場全体の動きを見ながら判断しましょう。
不動産投資の種類に関するよくある質問
ここでは、不動産の種類に関するよくある質問に回答していきます。
不動産投資にはどのような種類がある?
不動産投資にはさまざまな種類があり、それぞれに収益の特徴やリスクがあります。目的や資金、管理のしやすさに応じて選びましょう。代表的な種類は以下のとおりです。
マンション・アパート一棟/戸建住宅/区分マンション/民泊・シェアハウス/ビル一棟/ホテル・旅館/工場・倉庫/トランクルーム/駐車場/REIT
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分にあった投資形態を選びましょう。
不動産投資はどうやって勉強する?
不動産の勉強の仕方には、以下の4つの方法があります。
・書籍を買って学ぶ
・Webサイトで情報を集める
・セミナーに参加する
・専門家に相談する
まずは、興味を持ったテーマから始め、少しずつ知識を深めていきましょう。1つの情報元だけを鵜呑みにせず、複数の視点から情報を吟味することが大切です。
不動産・民泊投資に関する情報を知るならJANKENマガジン
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不動産投資を知る機会の一つとして、ぜひご活用ください。
中古と新築・都心と地方、どちらが有利?
新築と中古、都心と地方にはそれぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
新築は設備が新しく、修繕リスクが少ない一方、価格が高く利回りはやや低めです。中古は価格が抑えられ、高い利回りが期待できますが、修繕や空室リスクが伴います。
都心は賃貸需要が安定している反面、物件価格は高めです。実際の市場価格と税務上の評価額との差が大きくなりやすく、相続税や贈与税の対策としても活用されることがあります。
地方は価格が手ごろな一方、エリアによって入居ニーズに差があります。自分の投資目的や資金に合った選択が重要です。
◆地方での不動産投資に関する記事◆
地方の不動産投資が注目されている理由とは?選び方やおすすめの地域も紹介
https://janken-hokkaido.com/magazine/4119/

目的にあった不動産投資を選びましょう
不動産投資にはさまざまな種類があり、種類やエリアによって特徴やリスクが異なります。
収益重視なのか、節税や相続対策なのか、まずは自分が何を目的に投資をするのかを明確にすることが重要です。資金やリスク許容度も考慮しながら、自分にあった不動産を選びましょう。
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